4半期ごとにモルガン・スタンレーが出している世界・日本経済の見通しが更新されました
オリジナルのpdfは以下のページの右上のダウンロードから無料で閲覧することができます!
前回の9月の更新のpdfもとても参考になったので、いつ更新がくるかwktkしていました
自分は $TMF に投資しているため、このレポートのうち、米国利回りに特に注目して見ていきたいと思います
この投稿はおそらくその2, 3と続く予定です・・・
米国利回り(10年国債)でピークをつけてからの利下げ開始までのスパン
モルスタのレポートにわかりやすい図がありましたのでデータを見ていきます
横軸は最後の利上げからの日数
真ん中の0日が最後の利上げの日で、日付は左のほうに書かれています(「利上げ」と「利下げ」が混在しているため誤解しないようにご注意ください)
例えば2018年の青色のデータを見てみると、利回りは利上げの50日前くらいにのピークに達しています
その約250日後(50日+200日)に最初の利下げが開始されています
同様にカウントすると
- 2018年:利回りピークの約250日後に利下げ
- 2006年:利回りピークの約100日後に利下げ
- 2000年:利回りピークの約400日後に利下げ
- 1995年:利回りピークの約350日後に利下げ
- 1989年:利回りピークの約600日後に利下げ
こうしてまとめてみると、ここ20年くらいの利下げはピークの100日後とか250日後に行われていることがわかります
また、縦軸の値を目で読み取ってみると、1%くらい利回りがピークから落ちたあたりで利下げが開始されてるようにも見えます(値をちゃんと調べてこいよ、というご指摘はごもっともです・・・)
最近の米国債(10年)金利のデータを見てみる
図から、2023/10/23に5.004%でピークをつけていることがわかります
今は2024/1/21なので、約88日経過しました
「縦軸の値を目で読み取ってみると、1%くらい利回りがピークから落ちたあたりで利下げが開始されてるようにも見える」とか書いてますが、一度4%を切ってるんですが・・・
早速反例が出てしまいました
利下げに関する最近のニュース
債券トレーダーの間で、米金融当局が3月に利下げするとの見方が後退した。金利スワップ市場では、1-3月(第1四半期)にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジが0.25ポイント引き下げられる確率が約50%に低下した。
とのことです
TMFは3倍のレバレッジがかかったETFなので、長期で持ってると価値が下がっていってしまうので、長期戦は嬉しくありません
価値が下がっていくというのは、例えば金利が100回 1%上がって、100回 1%下がる場合のレンジ相場を考えてみます
- TFMでは、その金利の増減が3倍されるため、200回の推移の後の価値は 0.97^100*1.03^100 = 0.91 のように書けます。
- 一方で、通常の利回りは、0.99^100*1.01^100 = 0.99 となります
通常の利回りは、レンジ相場なのでほぼ価値は変わらずですが、一方でTMFは3倍レバレッジなので8%も差がついてしまいました
レンジ相場で、長期間TMFを持つのは嬉しくないのはこういうことだと理解してます(間違ってたらご指摘お願いします)